2008年11月28日

トラパスSS

拍手ありがとうございました!
お客様にフォーチュンあれ~♪



今日は昼までどっぷりと寝たのち、朗読の稽古に行ってきました。



その帰りに、なぜかSSを突発的に書きだしました。久しぶり。なんか閃いた。
新刊モノではありませぬよ。キャラの名前だけ出してますがね。

お暇な方、どうぞー。








『寒い夜だから』



「ちょっ…トラップ、だめっ」
「何がダメなんだよ?」
「もう寝る時間!」

 ぐいと胸を押しても、押しのけることができない重み。
 出会ってもう何年たつんだろう。
 いつの間にか、たくましくなった彼の体。わたしの力じゃどうにもできない。
 ベッドのスプリングがぎしりと悲鳴をあげてるのに、彼はお構いなし。

「寝る時間、だからだろ…?」

 耳もとでの少し掠れた囁き声は、低く、甘く、くすぐったくて。思わず目をかたく閉じてしまう。
 わたしの顔に、全身に、熱がほとばしる。
 たった今まで満ちていた部屋中の冷たい空気も足先の冷たい痺れも立ち消えた。
 胸がぎゅっとなって、心臓が速く強く打ち鳴りだす。
 口の中から言葉にならない言葉が「んん…」とこぼれたけど。
 やっぱり彼はお構いなし。
 ちょっと前までみたいにルーミィやシロちゃんが同じ部屋で寝起きしてたら、絶対こんな状況にはならなかったのに………
 うっすらとまぶたを開けると、視線が絡む。奪われる。
 熱っぽい瞳でじっとわたしを焦がして、彼は真剣にいう。

「そろそろ、許してくれてもいいんじゃねえ?」
「なっ、……何を」
「ひとりで寝てっと、寒いんだ…パステル」
「わわわっ、わ、わたしは暑い! もう!」
「なら好都合」

 あっためてくれよ…、な? と。

 いつもの悪戯っ子のような笑みを少しだけ浮かべて。

 熱くて低くて甘くてくすぐったい、恋人からの、おねだり。



 いつか、こんな夜が来ると思ってたけど――



「……一緒に、寝ようぜ」

「トラッ………ん…………………………」













 ばたーん!

「パッステルー! 遊びに来ちゃったー!」

「ぎゃーっ!」

 どがーん!

 べしゃーん!!



 扉が開く音と、明るくはずむ誰かの声と、誰かの悲鳴(たぶんわたし)と、わたしがトラップを蹴り飛ばす音と、トラップが床に落下する音が、ほぼ同時に、した。
 一瞬の出来事。

 扉から舞いこんできた冷たい風が、
「むぐ……」
 床に突っ伏したトラップのうなり声をさらっていく。

 突然の救世主、もとい来訪者は、彼のそんな様子に全くお構いなし。
 一直線にわたしのもとへやって来て、抱きついてきた。

「久しぶりっ、パステル」
「えっ…マリーナ!? えー!? どうしたの、突然!」
「ちょっとこっちに来る用事があってさ。ごめんね? 連絡もなしに」
「ううん! マリーナならいつでも大歓迎だよ」
「大歓迎じゃねえ!!」

 わたしの言葉に異論を唱えたのはトラップだ。
 いつの間にか立ち上がっていた彼はズカズカと寄ってきて、マリーナの手からわたしを奪い返す。

「い~い所で邪魔しやがって! 帰れ!」
「あ~らいいわよ? でも今夜はわたしがパステルを借りてくからね!」

 再びトラップの手からマリーナの手に奪われるわたし。
 なんだなんだ、この状況。
 さらにトラップがまたわたしを抱き寄せる。さらにマリーナが…以下くりかえし。

「冗談じゃねえ! おれらはなぁ、これから熱い夜を…」
「女同士で熱い夜を過ごすのよ、ねー、パステルッ」
「あに勝手なこといってやがんだ! こいつの許可とったのか!?」
「そっちこそ、パステルの許可をとったっての!?」
「うぐっ」
「ほ~~~ら、やっぱり。ねえパステル、行こ? じつはピアスやキムも一緒なの」
「馬鹿、こいつがおれを置いてくわけ…」
「マリーナ、ほんと!? うわぁー、会いたい!」
「じゃ、決まりね!」

 彼女はわたしの両手をひっぱって、立ち上がらせた。

 すると両肩が、後ろからぐっと抑えられる。

「………………待て」

 振り向かなくても彼だとわかる、低くて、だけどさっきとは打って変わって…どんよりした声。



「おれは、どーなる」



 わたしが答える前に、マリーナが行動した。
 パン、と彼の手を振り払い……
 真冬の風よりも冷たい一言。





「ひとりで凍えてれば?」





 あまりに可哀相でトラップの顔を見ることができず、マリーナに導かれるままに部屋を出てしまったわたし。
 ううう、ごめんねトラップ!
 でもマリーナ達と会うのは久しぶりだし…たくさん話したいし。
 トラップとはいつでも会えるわけだし。
 ……それに。
 そういう夜を過ごすのは、まだちょっと、怖いし………。



 内心でトラップに詫びながらも女同士で楽しい夜を過ごした――翌朝。





 扉を開いた瞬間に見たものは、……ベッドの上で膝を抱えて涙に凍り付いたトラップ…だった。








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途中までドッペルトラップですみません(笑)
決して18禁なトラパスを書こうと思ったわけではなく。
「あっためてくれ、パステル」
というトラップに対し
「一人で凍えてれば?」
というマリーナさんが書きたかったんです。

満足!
歪んだトラップ愛が満たされました!(笑)

パステルと熱い夜を過ごすのは結婚してからです、星屑劇場の場合☆
男女交際は清く正しく!
不純異性交遊は許さなくってよパレアナが!(トラップ限定で)
かといってパレアナがトラパスの熱い夜を書くかっていえば
絶対書いてやりませんけどね!(笑) ま、書けませんしね。

モテモテのパステルさん。
トラップを押しのけることはできずとも、蹴り飛ばすことはできるんですな。
素晴らしい脚力だ!!(笑)

ここはいつどこでどういう状況なのかは考えてません、あしからずー。



お読みくださってありがとうございましたv

at 23:59│